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カテゴリ:邦画DVD
発売日:2007/07/04
販売価格: ¥3,948円
在庫状況: 通常24時間以内に発送
全体売上順位(Amazon.co.jp): 90位 ※未発売、販売直後のものは順位に反映されません。 平均評価(5点満点): 2.5 レビュー件数:127 |
宮崎駿の長男、吾朗が初監督に挑む。それだけでも興味津々の一作。原作は世界的ベストセラーで、宮崎駿も『風の谷のナウシカ』などに多大な影響を受けたと公言するファンタジー。全6巻の、とくに後半のエッセンスを抽出しながら、架空の世界「アースシー」における異変と、その原因を探る王子アレン、大賢人ハイタカ(ゲド)の旅をつづっていく。 人物の過去や行動の動機が詳しく語られないので、ある程度、基本設定を知ってから観た方がいい。吾朗監督は、人間の生と死など原作のテーマを追求しているものの、ストーリーテリングは、やはりまだ熟練とは言えない。ただ、満天の星空や、微妙な色で変化していく夕暮れなど、絵画のように美しい映像は印象的。全体の色づかいのバランスにも、過去のジブリ作品との違いが意識されているようだ。声優陣では、やはりハイタカ役の菅原文太が重厚。手嶌葵は透き通る歌声が心に響く。結末を含め、いろいろと突っ込みどころはあるが、巨匠の息子の初監督作として温かく見守りたい作品である。(斉藤博昭)
レビュー:ゲド戦記の原作から離れて見た時、現代社会の影を映す見るべき作品
親に虐待され捨てられた少女テルー。最も身近な愛に裏切られた記憶がいつも寂しさと悲しさを募らせる。
不安で自暴自棄で、立派すぎる父親を殺害し、二分してしまった自分の影(光)から逃げまどう少年アレン。
国を憂い、民を心配するあまり、実の息子を見なくなってしまったアレンの父親であるエンラッド国王。
そして国のあちこちで不作が続き、町は廃墟となり、人の心はすさみ、人が売られ、薬に溺れ、理不尽な事がまかり通り、
世界の終焉、黄昏時を迎える兆しが見えている。
ゲド戦記の原作から一歩離れてみた時、
そこに映るのは世界、そして日本の現代社会の影ばかり。
荒れ地での悲しいほど赤く美しい夕焼けは、
テルーの奥底にある消える事のない悲しみと孤独、
アレンの逃れようのない不安と恐れ、
そして世界の黄昏時を最も印象的に現し、自然に涙が頬を伝う風景。
そしてテルーがアレンに大切なものは何かを訴えかける言葉。
命は一つしかない、必ずいつか失わなければならない。だからこそ尊く儚く大切なのだと。
自分の命は自分だけのものではない。与えられ他者に生かされているもの。
「生きて次の誰かに命を引き継ぐんだわ。」
「そうして命はずっと続いていくんだよ。」
そしてエンディングテーマ「時の歌」でも歌われている「いつの日か、死んでしまう君よ」
胸が詰まり、涙が溢れる言葉。
死を恐れ、永遠の命を求め、世界の終焉を導いていたクモ。
しかしクモが居なくなっても、世界の終焉を本当に防ぐ事が出来たとは言えない。
世界の均衡を崩しているもの。それは人間の底知れぬ欲望。
それは正に欲望のままに自然を喰い尽くし、自らの終焉を導いている、現代社会そのもの。
この映画を見ている時、その姿に、現代の世界、日本の姿が映って仕方ない。
ゲド戦記の原作から一歩離れてみた時、
この作品はその描写が足りない事は否めなく、舞台空間が狭い事も残念だが、
現代社会の様々な影を浮き彫りにし訴えかける、何度も見返して見るべき作品であると思う。
【追記】
「見えぬものこそ。」のキャッチコピーにはあまり賛同出来ない。
見えぬものだけでなく、見えるものも等しく大事だと思うから。
見えぬもの、命、愛 etc、、もとても大事。
見えるもの、限られた資源、地球、親から与えられた身体 etc、、。
両方等しくとても大事なものだと思うから。
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